— Chapter 03 —

子どもの矯正

子供の矯正治療、本当に今すべき?正しく知って選ぶために大切なこと。

親子で歯科矯正のご相談

日々、たくさんのご家族から子供の矯正相談を受けていると、ある共通の "思い込み" に気づかされます。

● 「子供のうちに矯正しておけば、大人になってからの矯正は必要なくなる」

● 「便宜抜歯を避けるためには、早いうちから矯正を始めたほうがいい」

実際にこうした考えをお持ちの方は多く、なかには周囲の人やかかりつけの先生から言われて、そのまま信じているというご家族もいらっしゃいます。

もちろん、子供の時期にしかできない矯正治療は確かにあります。ただし、すべての症例において「早ければ早いほどいい」とは限らないのが実際のところです。

早めの治療が効果的なケース

たとえば 「反対咬合(受け口)」 のお子さんは、早期治療がとても重要です。可能であれば 5〜6歳のうちに相談 していただき、遅くとも 8歳までには治療を開始 するのが理想です。そうしなければ、将来的に外科手術が必要になる可能性が高くなるからです。

この時期の受け口治療では 「フェイスマスク(上顎前方牽引装置)」 という装置を使用します。毎日10時間程度、半年ほどの装着で徐々に改善していくため、親御さんとお子さんのご協力があってこそ成り立つ治療です。

📌 もし早期治療の時期を過ぎてしまっても

大人になってからの 外科矯正(顎変形症)は保険が適用 され、手術で骨格ごと調整することができます。費用も自己負担80〜90万円ほどで、仕上がりも良好ですので、必要以上に不安を感じる必要はありません。

「ガタガタの歯並び」を、安易に拡大床で広げない

近年特に多く感じるのが、「ガタガタの歯並びを指摘されて相談に来られる」 ケースです。前歯の凸凹が気になる気持ちはとてもよく分かります。

ただ、実はこの "ガタガタ" のうち、子供の矯正だけで本質的な改善が見込めるケースは全体の2割程度 なのです。

歯並びは 「歯の大きさ」と「歯を支える骨(顎)の大きさ」のバランス で決まっており、現在の歯列を単純に拡げても骨のサイズ自体は変わりません。

よく使用される 「拡大床」 という装置は、歯列のアーチを広げることはできますが、それは歯が外に傾いて広がっているだけであり、根本的に骨格が大きくなったわけではないのです。

⚠️ 拡大床のリスク

● 前歯のスペースを一時的に確保できても、後から生えてくる 犬歯や小臼歯のスペースが足りなくなる ことも

● 無理な拡大によって、犬歯の歯冠が隣の歯(側切歯)の根にぶつかり、歯根を吸収してしまうリスクも

● これは、その歯の 寿命に影響を及ぼす可能性 があります

拡大床は否定しません。けれど目的を見誤らないこと。

当院でも拡大床は使います。それは 上下の歯列幅にズレがある「交叉咬合」 や、成長にエラーが起きそうなケースに対してです。また「受け口」や「出っ歯」などが絡む場合には、拡大床が有効な症例もあります。

大切なのは「なぜこの装置を使うのか」という理由が明確であることです。「前歯がガタガタだから拡大床で広げましょう」だけでは、不十分なのです。

前歯のガタガタがあっても、将来的に本人が気にすることがなければ、矯正をしないという選択も尊重されるべきだと思います。逆に、見た目を気にして悩んでいるお子さんには、しっかりとした診断のうえで適切な治療をご提案しています。

📅 治療開始のタイミング(目安)

5〜6歳:受け口(反対咬合)の早期介入

6〜10歳:交叉咬合・上顎前突などへの対応

永久歯の生え揃う頃:本格矯正を検討

具体的な開始時期は、お子さまの発育状況により異なります。まずは無料カウンセリングで、お気軽にご相談ください。

まずは無料カウンセリングでご相談ください。
「治療が必要かどうかだけ知りたい」というご相談でも大丈夫です。

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